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 メタボリックシンドローム対策の運動療法

 負荷のかかり過ぎない有酸素運動を
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 高負荷をかけたスポーツを急激に行うのは危険

 
 運動は内臓脂肪を減らす有効な手段です。しかしここで大切なことは,メタボリックシンドロームと診断された人は心筋梗塞や脳血管障害の予備軍でもあり,運動中にそのような症状が現れ,場合によっては突然死もありうるということにも注意を払わなければなりません。

 自覚症状はなくとも,動脈硬化は進んでいることもあります。そのような場合,スポーツにより過大な負荷がかかり,血圧上昇などにより,大きな事故につながることも考えられます。

 そこで,高血圧や高血糖などの危険因子をチェックするとともに,実際に運動をしているときの心電図や血圧を確認し,心筋梗塞や狭心症の予兆がないか,血圧が上がりすぎないか,不整脈がないかどうかを調べ,医師とよく相談した上で,無理のない運動を継続させましょう。



 メタボリックシンドロームに有効な有酸素運動
手軽で有効なウーキング

 メタボリックシンドロームを改善するには,酸素と反応させ脂肪を燃焼させる有酸素運動が効果的です。 有酸素運動には,ジョギング,ウーキング,水泳などがありますが,この中で手軽にでき,体にも負担の少ない運動はウーキングです。

 内臓脂肪を燃焼させやすいウーキングの速度は酸素最大摂取量の50%を維持した速度で歩くとよいといわれています。

 普通に歩く速度は酸素摂取量は30%程度ですが,走っているときは60〜70%程度になります。この中間程度の速度,すなわち早足で歩く速度が,長く無理なく続けられ,しかも効率よく脂肪を燃焼させることができる速度なのです。

 この酸素摂取量50%は脈拍数からもとめることができますので,早足で歩いている時に,脈拍を測定することで,適正な速さをつかむとよいでしょう。

 具体的な速さとしては,燃焼効果を得るために平均するとおよそ時速6km程度(1分間で100m)で30分歩くことが必要です。

 この場合,まとめて30分歩かなくても,15分間を2回行うことでも,効果がありますので,こまめに時間をつくっておこないましょう。


 毎日できれば理想ですが,週に3日でも十分効果があり,最初は有酸素運動と筋肉トレーニングを1日おきにおこなってもよいでしょう。

 また,発汗は脱水症状を招くこともあり,血液濃度が高まり,血栓ができやすくなる危険性もあるので,こまめに水分補給をしましょう。

 シューズはアスファルトの路上を長時間歩くと膝を痛めることもあり,専用のウォーキングシューズをおすすめします。




酸素摂取量50%の脈拍数は
 
 50%酸素摂取脈拍数=(最高脈拍数−安静脈拍数)×0.5+安静脈拍数

 ※最高脈拍数=220−年齢
 ※安静脈拍数=リラックスした負荷をかけない状態の1分間の脈拍数

 たとえば年齢50才で安静脈拍数70の人の場合

 50%酸素摂取脈拍数=(
220−50−70)×0.5+70=120拍/分



足腰に負担のかからない水中ウーキング

 水泳の場合,あまり速度を出さずに時間をかけて泳ぐことが内臓脂肪燃焼のためには重要なポイントです。

 水泳も足腰に負担のかからない有効な有酸素運動ですが,人によっては苦手な人もいますし,泳ぎ方によってはかなりハードになります。そこでおすすめなのが,だれでも無理なくできる水中ーキングです。

 特に体重が多い人には,運動は足腰への負担が多く,運動によって腰や関節を痛める心配もあります。この水中ーキングでは浮力がはたらくため,足腰を痛める心配がありません。

 また,プールの水温は体温より低いため,代謝が活発になり,陸上よりもより多くのエネルギーを消費することができます。

 水圧がかかることで,下肢の血行がよくなり,疲労感やむくみなどの症状も改善でき,さらに心臓に血液がもどりやすくなり,心臓への負担も少なくてすみます。

 水の抵抗を受けた歩行は筋力トレーニングにもなり,脂肪を燃焼させやすい体をつくることができます。このように水中ーキングは安全性の高いメタボリックシンドロームには有効な運動といえるでしょう。




適度な筋力トレーニングはメタボリックシンドロームに有効  

 メタボリックシンドロームには有酸素運動だけでなく,カロリーを消費しやすい体をつくるため,筋力トレーニングも必要です。

 
 筋力トレーニングというとハードなトレーニングを連想しがちですが,ハードなトレーニングはけがをしたり,血管や心臓に負担をかけ,危険をともないます。

 内臓脂肪を減らすのに適したトレーニングは最大脈拍数の50%〜70%でできる程度の負荷で時間をかけることが望ましいといえます。

 また,筋力増強を目的としたトレーニングは毎日行う必要はなく,筋肉を成長させるために休ませるということも大切で,週に2〜3回程度おこなうことで十分です。

 鍛える部位としては,すべての筋肉を鍛えることが理想ですが,腹筋,背筋,大臀筋など大きな筋肉を鍛えると基礎代謝量も効率的にアップします。 

 無酸素運動である筋力トレーニングの後は,成長ホルモンの分泌が促進されるため,有酸素運度であるジョギング,ウォーキング,水泳などを行うとより高い脂肪燃焼効果があります。





ストレッチも忘れずに

 運動をする上でストレッチは重要です。ストレッチは運動に入る前のウームアップや運動後のクールダウンとしておこないます。また,運動をしない日でも行うことをおすすめします。

 このようなストレッチストレッチで筋肉をほぐすことにより,血行をよくし,柔軟性を高め,運動時における事故やけがを防ぐことができます。冷え性や肩こりの改善にも効果があります。

 また,血行がよくなるため,脂肪や酸素が細胞のミトコンドリアに運ばれ,脂肪が燃焼しやすくなるという効果もあります。

 基本的なストレッチの方法としては,筋肉にはずみをつけず,ゆっくりとのばし,10秒から30秒程度その姿勢を保つことが基本です。

 息を止めずに,ゆっくり呼吸をしながら,のばしているところに意識を集中し,気持ちのよいはりを感じる程度にまで伸ばします。

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