■ メタボリックシンドロームとその診断基準が生まれた背景
● メタボリックシンドロームという概念はどのようにして生まれたのか。
1980年代には,動脈硬化を進展させる要因として「高コレステロール血症」が指摘されていましたが,1988年にアメリカの研究者リーブンは,インスリンが効きにくくなることで高血糖値を正常に戻す能力が低下することや,高血圧,高コレステロール値が集中して起こりやすいという研究結果を発表し,この状態を「シンドロームX」と名付けました。
また,1989年にアメリカの研究者カプランは,これらの危険因子が腹部肥満と重なって動脈硬化を進めるという考えを発表し,高血糖,高血圧,高コレステロール値,肥満が重なった状態を「死の四重奏」と呼びました。
この他に,1987年に日本では「内臓脂肪症候群」が,また1991年にアメリカでは「インスリン抵抗性症候群」という考え方も提唱されました。
これらの一連の研究により,これら危険因子は,内臓脂肪が多く蓄積されていることによる肥満が大きな要因であるということが解明されました。
そして2005年に,それまでの「シンドローム X」「死の四重奏」という言葉で説明されていた概念が統一化され,「メタボリックシンドローム」と呼ぶようになったのです。
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